アンダーテール「地下世界の物語」とは?

昔懐かしいスーパーファミコン時代を彷彿させる見下ろし方のRPG。糸井重里作の「MOTHER」シリーズのような、殺伐な内容こそあるがどこか「やさしさに溢れる」心温まる作品。

独特なセリフ廻しが特徴で、日本人からすると少し不思議感溢れるものだが、RPG特有のキャラクターの使いまわしなど無く、それぞれが特徴的で個性が強い。プレイ時間はそれほど長くもなく、クリアだけなら散策含めても1日で終わるほどインディーゲームならではの長さ。

謎解き要素もそこまで複雑なものもなく、RPGといっても戦闘は必ず戦う必要もない、どういう会話して戦いを回避していくかこの物語の肝である。ゲームのプレイの仕方で戦いを敢えて避けるゲームは他にもあるが、それがこのゲームの重要な要素になるというのは数はそう多くない。
アメリカ合衆国で活動している作曲家であり、ゲームクリエイター。日本のゲームを参考にしており所々にオマージュが感じられる。BGMが特に評判良く、それぞれの町や村、ボスに合わせた音楽になる。特にMOTHER3を非常に評価しているため、このゲームを隅々までやると「なるほど」と思わざる得ないシーンがこの作品の評価に繋がる。

様々なジャンルのRPGが世に出ているが、それを肯定とも否定ともとれる演出は見事。
同じ道すじなのにまるで違うよう仕向けるゲーム性。評価こそ高いゲームだがプレイしたうえで、中々に人を選ぶ作品だと思うが、色々と考えさせられる奥深さもある。
7000円以上のゲームを買ってプレイすれば必ず感動するのか?心にヒットするのか?金をかければ・・・がすべてじゃない。
ネタバレ込みのプレイ日記「アンダーワールド」

名前こそ何度か見ているし、謡い文句も見かけている。MOTHERのような世界観、女神転生のように対話で回避など、その特徴をある2000円内で買える作品を手を出せないでいた。
ぶっちゃけ両者挙げられた作品だからといっても、主人公はポケモンのタケシのような糸目の子供「だけ」。ドラクエ1のように延々と一人ぼっち。あんまし面白さが伝わってこなかった。挙句に、インディーゲームをどこか斜に構えて、こういった作品は相当の「好き者」がやるもんだと決めつけていた節はある。
これを始めたのも「ブログ」のネタ用に始めたといっても過言じゃない。

さっそく、プレイ。後になってわかる。適当につける名前が後々になって響くことに…

プレイ動画をちょっと覗いていたため、フラウィーの行動は全無視してみた。次第に彼は不機嫌になってプレイヤーに「わざとやってるのか?」と怪訝な顔で迫ってくる。なんとなく直感でこのナマモノの言うことが信用できなくて、全部回避してしまう危機感。

いきなり死ね!と「死ななくていいRPG」という謡いを二度見しそうになる物騒なセリフ。しかし、絶体絶命のピンチに牛のような顔をしたトリエルという女性に助けられる。

戦闘は戦うで攻撃、行動で相手を分析し会話する、そして戦いから逃げるか相手を逃がすと選択できる。ところが、ここでマネキンを使ってレクチャーしてくれるのだが、一回戦うだけではどうにもよくわからないところがある。ともかく、なるべくは相手を倒すより会話で仲良くする・・を目指す。
ところでなぜ、ここに戦う用のマネキンがあるかは正直よくわからない。

naps(昼寝して)blook(通せんぼしている)ゴースト。豪快に道端で寝ている割にはどこか卑屈で内向的な性格。幽霊ゆえに戦って倒すというより、うまく会話して通してもらう方が良いというチュートリアルな中ボス。
地下世界で幽霊と戦うにしては、ノリのいい音楽でロクに知らないトビーフォックスの才能に片鱗に触れた。

無事、トリエルの家にたどり着く。少々、「くどく」感じるやり取りで、不快と警戒心が刻み込まれるやもしれないが、後々にこれほどの過保護すぎる行動に理由があるなど、この時は知らない。
本物のかたつむりを使ったパイなのか、形がそれっぽいだけの普通のパイなのか。とりあえず、食べると癖になる味のようだ。見た目が牛っぽいしモンスターだから、我々とは「食」が違う。

優しく我が子のように迎えるトリエル。遺跡の中とは思えないアットホーム感で、家具やベッドなどどこから「誰かが」来るのをわかっているような部屋作り。

仲良くなりたくても自信のトゲで傷つけてしまうジレンマ。ハリネズミのような自分ではどうしようもなく誰かの施しや優しさが必要。だけど傷つけてしまう。この主人公の世界は結構近代的なのだろうか?
TSUNDERと英語表記にもなってるようにあちらでも伝わるのかしら?
昨今の、ただ気の強い人(ツンデレ)、暴力的で独占欲が強い(ヤンデレ)など一部分だけ見ての評価にうんざりしていて、この言葉は好きじゃない。一般受けすると真面目に好きだって言えるものが馬鹿馬鹿しくなるから、浮上などしないでほしいという言葉がたくさんある。いつも何かを腐らせるのは人間だ。

しかし、このままいても埒が明かない。外に出たいとしつこく懇願すると、あれだけ優しい表情のトリエルの顔が曇る。遺跡の入り口を壊し二度と出られないように行動を起こそうとする。
初見のプレイヤーからは確実に「閉じ込められて何かされる」という思考が回ってくるかもしれない。

そんなトリエルの行動を止めるべくプレイヤーはおいかける。そして、どうしても出たければ力を示せと戦闘に入る。大きなターニングポイントでただ話すだけでは事態は収まらない。しびれを切らして攻撃するかどうか、コントローラーを握ったプレイヤーの手腕が問われる。

所詮、この世は弱肉強食と包帯グルグル巻きのサムライが謳っていた。武器を持ってこちらに殺意を向けてきた相手が来たらどうする?それでも訴えかけるか、そのまま殺されるか。花はこちらをただただ「煽る」だけ「煽り」どこかに消え去った。扉を潜ると広がる地下世界。目的はただ家に帰りたいだけ。

考察含めた感想

シマシマのボーダーシャツと青いズボン、製作者の意図も反映してか男の子なのか女の子かも判別しがたい風貌。また、棒切れや子供向けのナイフなど武器こそあれど、見た目からとても誰かを傷つけてしまうようなキャラクターにも見えない。しかし、感情があるのかプレイヤー視点からは上記の画像のこの顔だけ。様々なアイテムに対して思いを発しているシーンがあるため無個性ではなく、むしろ、ドラゴンクエストの主人公らに比べると、性格がなんとなくだが把握しやすい。

劇中に出てくる「キャラ」の名前を入力するとリアクションしてくれる細かな要素。先に述べた部屋にあるサボテン一つにしたって、壁に飾ってる絵画などにもリアクションがある。インディーゲームゆえの短さだから出来る芸だが、どことなくここら辺は手抜きしてもいいよねって部分をしっかりと作りこんだりと「仕事と趣味」が合致した結果で、こだわりが感じられる。
が、如何せんインディーゲームの説明してほしい部分が省かれていたり、そこは直感でなんとかしろよと初心者お断りな部分もあって、このゲームだけじゃないが雑な所は雑である。

今のようなリアルさを追求したゲームとは別に、ドット絵時代の少ない情報から考察される「コミュニケーション」。それが大きな間違いであったり、製作者の意図に反したことであっても「先入観」で感じたことが大事だ(度が過ぎる解釈で修正しないは論に値しないが)
だから、この子は見た目非力そうで力もなく誰かを殺しまわったりするような子に見えない。が正解だし。見えない読めない感情をしている顔のため、腹の底では何を企んでるかプレイヤーにすらもわからないなど、どうとでも取れる。それが今風のイケメンや美少女であったとしても「わからない」。

自分の1週目のプレイ時間は5時間くらいだろうか?わけあってセーブデータがリセットした状態のため詳細は忘れた。難易度もトリエル戦のようなどうすればいいのだろう?という戦いが多いため、時間を取られる。よって、画像のように一部分だけ取り上げられた内容のネタバレより、戦いをどうやって突破するかのネタバレの方がより深刻だろう。
戦闘曲を長く聴いて、何回もやられてあきらめずに突破口を開く。安易に答えを求めてはいけないというのがよくわかる。
なぜなら、動画で答えを先に見ていたため、戦闘があんまし面白みに欠けていたから。ここだけ見なきゃ良かったなぁと思わざる得ない。

独特なセリフやあちらさん特有の「ジョーク」ってのがあるが、それを日本人に合わせて改訳する作業って労力って相当なんだなぁって割と最近になって感じ始めてきた。日本語訳なんてGoogle検索でもつかってやればいいんじゃない?ってそれくらいの「ノリ」で考えていたのもある。
ゴーストオブツシマなど、わざわざ冥人(くろうど)など造語を作って違和感ないように溶け込ましたり、世界観を壊さないように色々な人間の知恵の結晶なんだなと、ただ移植すりゃいいんじゃないなぁ…と↓
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とかプレイしてそこんとこがよーくわかった。そして、その逆もまたしかり、変な翻訳をしてあちら側に提供したら、ネタにされてしまう脅威!ポケモンとか、外国に合わせる作業ってどれほど大変か、そこんとこのお話って聞いたこと無いから伺いたいものだわ。

というわけで、長々と書いたが、アンダーテール今プレイしても、例え話題にのっからなくて、周りのみんなが鬼滅鬼滅!って賑わって気が付いたら力尽きてても、プレイすれば面白いですよ。
グラマラスな一日を!(´Д`)
アンダーテール (ソフトなど)
ナプスタブルークのTシャツも売ってたので、これは後で買う(ケツイ)
うちの周りはテレビゲーム卒業生でソシャゲやパチスロで大人感出しまくりの方々ばかりなので、何そのキャラ?みたいな感じでこない自然に溶け込めるデザインセンス。そんな感じがするナプスタちゃんは。