
地下世界と不思議な生き物たち。

洞窟内で保護してくれたトリエルだが、家に地上に帰りたいと懇願する主人公に、厳しい表情で止めようとした。
どうせ、ここを抜け出してもアズゴアなる人物に殺されると物騒な話が出る。

強力な魔法で絶体絶命にまで追いやられるが、非常になれない彼女はつい手加減してしまう。会話も成り立たず、見逃してももらえない状況でプレイヤーに下される決断。この物語のターニングポイントでだ。
情報がまったくわからない状態ゆえ、彼女の行動もどこか胡散臭く思える。善意なのか悪意なのかも判断しかねる。プレイヤーの受け取り方は様々だが、かなり試されているのだけは確かだ。
「MOTHER」シリーズで特に3を推している製作者のトビー・フォックス。他のゲームがヒントになるのもオマージュとして面白い。

外に銀色の世界。地下世界ながら深々と積もった雪景色、そこでガイコツのモンスターの「サンズ」に出会う。青いジャケットのユニークなスケルトンで初対面の人間に「ご挨拶」をしてくれる。
書体「フォント」の一つで、英語版の彼のテキストには「Comicsans」が使用されている。
Microsoft社で働いていたヴィンセント・コナールが開発しWindowsやmacOSに搭載されているが、そのカジュアルなデザインが評判がよろしくなく、禁止運動を起こされるほど注目を浴びたフォントらしい。
立ち位置的にどこかやる気を感じさせない、サンズの名前の由来はこういった背景が取られているわけか。どんなに貶されようと気楽に「マイペース」。見習いたいものだ。
たかだかフォントぐらいでそんなにならんでもとも思うが、評価がすべてじゃないしこうして「誰か」が拾ってくれる。デザイナーとしては嬉しい…ことと勝手に思う。

ロイヤルガードに憧れるサンズの弟のパピルス。赤いマフラーが特徴的で兄貴以上にユニークでおしゃべり、彼だけ縦文字で表現される。ちなみに主人公は後ろの紫と青い色のランプの後ろ。なんでひも付きのランプがあるかは謎。
兄弟そろって書体が由来。1983年にクリス・コステロによって作成されたローマ筆記体。有名な作品だと映画アバターに使用されるほどその独特な形はスケルトンな彼らに見合った形で表現されている。
しっかりと英語版だとPapyrus(パパライス、パピルス)フォントとなって芸が細かい。
ロイヤルガードとは「近衛兵」、君主または首都を守護する兵隊。ファンタジー作品だと何かと名前を見ることが多いが、なんとなく一般の兵士と違った「王族を守る直属のエリート兵」というイメージ。
ゲームの内容次第だが、敵対するととてつもない壁として立ちはだかる。一騎当千の実力者と噂されるツワモノ、男性だけじゃなく、女性がこの立場にいることもある。こういったキャラは人気者だろう…たぶん。
ワンワンぱにっく。

初戦の中ボス「ワンボー(Doggo)」、新日プロレスのTシャツ、犬Tシャツと日本の剣を携えた二足歩行の犬型モンスター。なんとなく「かいけつゾロリ」感が感じられるが、殺すときは殺すスタイル。
しかし、私は無益な殺生は好まないので、骨加えさせてキメたところで森へお帰り!
動くものしか見えなくなるリドック症候群なる障害があり、このモンスターはその傾向にあるそうな。
静的動的視野乖離。視覚情報の処理を行う後頭葉の障害で、止まっている人間は見えないが風になびく髪は見えるなど「動いているものしかわからない」。世界でも報告が少ない珍しい病気として紹介されている。
普通に行く手を阻むだけの中ボスなのに、えらい情報量で書いてる自分がビックリする。まさかこういう形でこういった障害を知ろうとは思わなかった。というか、テキトーにゲーム面白かった感想をダラダラ書くだけなのにね。これが外国のゲームのこだわりっぷりの畏怖と尊敬ですわ。
そして、それを解読するファンの方々のインデックス。

日本語訳するとき、「世界観壊さない」なおかつ「日本人にわかりやすくなじみやすいように」と、かなり頭を悩ませるだろうと思う。だが、ぶるどっ君ってなんだ?英語だとアイスーEと書いてある。
どこからやってきたんだ?ブルドックって?というかブルドックでもないし。謎の生物だわ。頭が四角いアイスのだからポケモンの「コオリッポ」みたいな存在かしら?正直、文字探しクイズのこと忘れていてロクに解かなかった。
あと関係ないが、ブルドッ君っていうモンスターが風来のシレンにいる。

セーブポイント近くにはパピルスの卑劣な罠が待っていた。卓上に置かれるスパゲティ、しっかりフォークを置き客人に対する「おもてなし」をするつもりだ。狡猾な!
そして、横には周りが雪だというのにレンジが置いてある。キンキンに冷えてやがるスパゲティを温めて食べてねという「やさしさ」だとうか?善意の塊め!挙句にはネズミにもおすそ分けする算段なのだろうか?アンダーテールのネズミは「アルジャーノン」のような賢きものなのだろうか?

騎士然としたいわばコボルト的な感じだろうか?立派な武具に愛嬌のある犬顔。ハイラルの勇者スタイルで左利き。レッサ―は「より劣る」「より小さい」という意味がある(例・レッサ―パンダ)・・が、これだけ良い武装してて「犬以下」なのか?

犬以下の犬を退けて、出口付近で黒ずくめの大きな斧を持ったモンスターと遭遇。死刑執行人だろうか?しかも、RPGの二体以上のボス戦となると生半可じゃ勝てないと尻すぼみしてしまう。しかし、出てきたのは…

ソーシャルディスタンスなど知らんと言わんばかりのラブカップルのイヌッスとイヌッサだ。斧で見えないがローブにはお互いの顔が描かれておりバカップルをより強調している。
ラブラブしているが、大きな斧を振り回したりと攻撃は凶悪。初見で避けるには少々わかりづらいかもしれない。
イヌッス=Dogamy(「犬」dog+「結婚・生殖」gamy)とイヌッサ=Dogaressaはヴェネチアの総督のdogeの配偶者(妻)への称号。ネーミングセンス凝りすぎてちょっとよくわからなくなってきてる。
さらにDogeは、インターネットミームとして「柴犬」とComicsansを使って、トップミームに選ばれるほど注目を浴びた。製作者の知識の幅、音楽だけじゃなくて雑学など幅の広さは感服っす。
だが、肝心のイヌッスとイヌッサのネーミングの由来がよくわからない。〇〇っす!〇〇っさ!っていう軽い感じなのだろうか。メリッサなど何か固有名詞にイヌをくっつけたとみるべきだが、ますますわからなくなってきた。日本語って難しいっす。

先ほどのレッサ―君が遊んでいる。どうやら果報は寝て待てのように、自分から成し遂げるということはしないのだろう。

言い過ぎだと思う。

雪に埋まるワンちゃん。またレッサ―君のような感じで来るのかな?と思ったら、

ファイアーエムブレムでしっかりと役に立ちそうなアーマーナイトさんだった。楽に殺される。