神無迷路を調査せよ!

あの時に戻れるのなら、私はきっとその手を汚すかもしれない
人それぞれに戻りたい時間があろう、それは子供ときかえ?それともつい昨日?

アタシには目まぐるしくて頭どうにかなっちゃいそう。正直、今だけで精一杯だわ

タイムリープとは?

タイムリープとは、現在の意識や記憶を保持したまま、過去の自分へと精神が移動する現象を指します。一般的なタイムトラベルが物理的な身体ごと時空を超えるのに対し、タイムリープは「精神的な時間遡行」とも言えます。そのため、過去の自分の肉体を再び操る形になり、物理的な制約を受けることなく歴史を変えることができるのです。
SF作品におけるタイムリープ
このテーマは、SF作品やアニメ、ゲームなど、多くのメディアで取り上げられています。たとえば、『シュタインズ・ゲート』では「リーディング・シュタイナー」という能力を持つ主人公が、何度も過去に戻りながら運命を変えようと奮闘します。また、『時をかける少女』のように、主人公が些細な後悔を修正するために過去へ飛ぶ物語も多くの共感を呼びます。
タイムリープの面白さは、未来を知る者がその知識を武器に行動を変え、望む結果を得ようとする点にあります。しかし、それによって新たな問題が発生したり、因果律が崩れたりすることもあり、「本当に過去を変えることは幸福につながるのか?」という哲学的な問いも生まれます。
なぜタイムリープに惹かれるのか?
タイムリープというアイデアが人々の心を惹きつけるのは、誰しもが持つ「やり直したい」という願望と密接に関わっているからでしょう。過去の失敗を修正し、より良い未来を作るという夢は、多くの人にとって魅力的です。もしもあなたが過去に戻れるとしたら、どの瞬間を選びますか?
しかし、もしタイムリープが現実になったとしたら、果たしてそれは理想の未来へとつながるのでしょうか。それとも、取り返しのつかない運命の分岐点を生むのでしょうか。フィクションの世界では語られ続けるこのテーマ、あなたも一度、じっくりと考えてみてはいかがでしょう?
ふむ、以下よりその時間跳躍を題材にした電子遊戯なるものを書き記すぞえ。ネタバラシが嫌なら無理強いはせんぞ?

SFミステリーADV『神無迷路』――閉ざされた空間で繰り広げられる極限の選択
世界と隔絶した地下の研究施設、閉鎖環境での連続殺人。神の気配もない深淵、迷路のごとく交錯し拡がる平行世界。幻のような幸せへの扉、何処にあるでしょうか。
任天堂ストア公式ページより

『神無迷路』は、極限状況下における選択とその帰結を描くSFミステリーノベルゲームですわ。密閉された空間で次々と起こる連続殺人事件、絡み合う過去と現在、そしてプレイヤーの選択が導く無数の結末。まるで迷宮に迷い込んだかのような感覚に陥る、緊張感溢れる作品となっておりますの。
シナリオ分岐が生み出す無数の可能性

本作の最大の特徴は、プレイヤーの選択によって大きく変化するシナリオ展開。ある決断が新たな真実を呼び覚ますこともあれば、思いがけない破滅を招くこともございますの。
また、シナリオの進行状況を整理できるフローチャート機能が搭載されておりますので、何度もプレイしながら異なるルートを試すことが容易になっておりますわ。このシステムのおかげで、一度逃した伏線も回収しやすく、プレイヤーは思う存分、物語の奥深さに浸ることができるのです。
視覚と聴覚を刺激する演出

演出面では、『かまいたちの夜』にインスパイアされた、青いシルエットを基調としたビジュアルデザインが採用されておりますの。このシンプルながらも印象的な表現は、プレイヤーの想像力を掻き立て、物語の不穏な空気感を際立たせておりますわ。
さらに、日本語フルボイスに対応しているため、キャラクターの感情や緊迫感がよりリアルに伝わってまいりますの。音声とテキストが織りなす絶妙な相乗効果により、より一層深く物語に没入できること間違いなしですわね。
インディー開発者・致意(ちい)氏が手掛ける珠玉のミステリー
本作を生み出したのは、中国・蘇州を拠点に活動するインディーゲーム開発者、致意(ちい)氏。彼はこれまでにも、独自のストーリーテリングを活かしたノベルゲームやアドベンチャーゲームを多数手掛けており、その才能は国内外で高く評価されておりますの。
代表作には、『端木斐异闻録』や『連海カジノ』などがあり、特に2023年にリリースされた『人魔』はSteamにおいて「非常に好評」の評価を獲得するほどの人気を博しましたわ。
『神無迷路』もまた、致意氏の卓越したシナリオ構築力が光る作品となっておりますの。緻密に張り巡らされた伏線と予測不能な展開がプレイヤーを魅了し、最後まで目が離せないストーリーへと誘います。
多様なプラットフォームでの展開
本作は、2024年5月15日にPC(Steam)向けにリリースされ、その後2024年8月8日にはNintendo Switch版も登場いたしましたわ。これにより、据え置き機だけでなく、携帯モードでも気軽にプレイできる環境が整ったのです。
PCでじっくり物語を堪能するのもよし、Nintendo Switchで寝転がりながら楽しむのもまた一興ですわね。どのデバイスで遊んでも、緻密に練り込まれたシナリオとスリリングな展開を存分に味わえることでしょう。
プレイヤーから寄せられる高評価の声
『神無迷路』は、Steamを中心に多くのプレイヤーから高い評価を受けておりますの。その魅力について、実際に寄せられた好評の声をもとに紐解いてまいりますわ。

『かまいたちの夜』への敬意とオマージュ
本作は、名作ミステリーADV『かまいたちの夜』から強い影響を受けており、青いシルエットを活用したビジュアルや、緊張感を高める効果音の使い方、そして没入感のあるテキスト演出が特徴的ですの。
懐かしさを感じさせると同時に、現代の技術と巧みなストーリーテリングによって新たな魅力が加えられ、レトロとモダンの融合を楽しめる作品として高く評価されておりますわ。
快適なゲームプレイを実現するユーザビリティ
細かく分岐を追えるフローチャート機能や、高速スキップ機能の搭載により、周回プレイがストレスなく行える設計になっておりますの。これにより、プレイヤーはエンディングの回収や異なるルートの探索を快適に進めることができ、ゲーム本来の楽しさを存分に味わえるのですわ。
日本語フルボイスと高品質なローカライズ
わずか500円という手頃な価格ながら、日本語フルボイスを採用しており、キャラクターたちの感情がより一層リアルに伝わってまいりますの。また、ローカライズの質も非常に高く、違和感のない自然な文章で物語を楽しめる点が、プレイヤーから絶賛されておりますわ。
魅力的なキャラクターと演出の妙
登場キャラクターたちは個性豊かで、感情移入しやすいよう丁寧に描かれておりますの。さらに、物語の雰囲気を際立たせるBGMや効果音の演出も巧みで、プレイヤーを『神無迷路』の世界へ深く引き込んでまいりますのよ。
一方で指摘される課題点とは?
『神無迷路』は多くのプレイヤーから称賛を受ける一方で、いくつかの点については賛否が分かれる意見も見受けられますの。ここでは、特に指摘されることの多い点についてご紹介いたしますわ。

SF要素が前面に出すぎている
本作のストーリーは科学的な要素が色濃く反映されておりますの。そのため、純粋なミステリーとしてのトリック解明を期待していたプレイヤーにとっては、やや専門的な知識を求められる内容に感じられるかもしれませんわ。
序盤の展開がやや冗長
一部のルートでは、序盤から科学的な解説が長く続くため、テンポがゆっくりに感じられるとの指摘もございますの。物語が本格的に動き出すまでの導入部分が、やや冗長に思われることがあるようですわね。
ご都合主義的な設定が散見される
時間逆行というテーマを扱う以上、ルートごとの記憶の扱い方が曖昧になりがちですわね。ある場面では過去の記憶を活かして行動できるのに、別のルートではその記憶が都合よく消失してしまうなど、物語の整合性に違和感を覚える方もいらっしゃるようですの。
チャート機能の見づらさ
シナリオ分岐を確認できるチャート機能は便利ではございますが、物語が進むにつれ項目が増えていくため、画面内での視認性が低下するという意見もございますわ。特に細かい分岐を探す際に、全体を俯瞰しづらいとの指摘が挙がっておりますの。
舞台設定の必然性に疑問の声
本作は日本を舞台としておりますが、その設定がストーリーと密接に結びついているわけではなく、舞台を中国にした方がより独自性が際立ったのではないか、との意見もございますの。開発者である致意氏の過去作品が中国を背景にしていたため、そのスタイルを踏襲した方がオリジナリティを発揮できたのではないかと感じるプレイヤーもいらっしゃるようですわ。
以下より、管理人である我輩が個人的な感想を残しておく、高度な考察などではなくゲームをプレイしての感じたままを記すので過度な期待はしないでくれ

神無迷路の感想

見ての通りに、かまいたちの夜シリーズで馴染み深い青いシルエットで描写されたオマージュ作品。
背景などもとても綺麗で、屋内の日が差し込む描写や埃が舞っている細かさ、謎の施設で軍が関与していたであろう人里離れた場所という陸の孤島のような雰囲気などホラーテイストととてもマッチしている。
選択肢も豊富で、ゲームのシステムであるゲームオーバー後の戻りなどをうまく利用し、主人公が無限ループから脱出するなど非常にセンスのある構成だ。
しかし、「かまいたちの夜」同様に閉鎖された空間で殺人事件が起こり、ヒロイン含め主人公たちが疑心暗鬼に陥る様はオマージュなだけに似ているのだが、内容がかなり専門用語など巧みに散りばめられており、はっきり言ってわかりにくい部分が多い。
ここは個人的にだが、ボイスはあまり必要じゃなかったようにも思える。演技が下手とかそういう部分の指摘ではなく、この手は声もイメージに任せた方がいいのでせっかくの青いシルエットが勿体無い気がするのだ。
あと、主人公の一人称が「私」がすごく気になる。なんかオタクちっくで無理に使ってる感じ。

このゲームがどことなくシュタゲのような感じになるのはその脱出部分と今まで悪事を働いていたものが、関わらないことに「なった」というところだろうか?
かのゲームでも、プレイヤーおよびヒロインが散々な目に遭ってきてるのにハッピーエンド方面に向かったらそれらは起こったことにならないから「チャラ」ってことになるのだが、なんか気持ち悪さだけが残る。
あいつらは主人公らが関わらないところで非人道的なことをするんだろと「しこり」が残るのだが、気にしない人は気にしないだろう。
否定的な部分もあるが、ワンコインで遊べるにしては十分すぎるほどのボリューム。本家のかまいたちの夜では新たにイラストを起こして、新たな層を開拓しようとしたがあまり評判は良くなかった。
次回作を考えていらっしゃるのなら是非ともこの青いシルエットで描かれるミステリー作品の登場を願います。
こんまで読んでくれはって、おおきに。頭が疲れたん時にはアレやな
